Rustbelt(ラストベルト):錆び付いた街

なかなか釣りにも行けず仕舞いで…今日はUSの話です!USではトランプ大統領が就任して次から次へと新たな関税政策が次々と発動されてTVでも大きく報道されています!日本のマスコミの報道は依然としてトランプを悪者扱いするような論調に終始していますが…そんなに酷い大統領であれば民主主義の選挙で選ばれるはずはありません!トランプの訴える’Make America Great Again!(アメリカ合衆国を再び偉大な国にする) ’が何を意味するのか?私はRustbeltのど真ん中に駐在して数々の田舎街を訪れてみて良くわかりました!
まずはその一つ、今はさびれた小さな街を紹介します!僅か人口1万人にも満たないウォパコネタという街です!アポロ11号で最初に月面着陸を果たしたニール・アームストロングの出身地です!
街の入り口には必ずこんな看板が!

どんな小さな街の中心に必ずあるのがCourthouse(裁判所)!法秩序が無く昔TVでよく見た西部劇に出て来るようなあくどい時代には、裁判所は必須だったんでしょうね!法が無くとも皆が悪いと思うことが悪い!民主主義の原点で、いまだに陪審員制度は残っています!

そして協会!

ダウンタウンには立派な石造りの街並み!

そしてTheater(劇場)!いかなる時代にも娯楽は必要なんです!

こんな光景はどんな田舎街に行っても同じで、北部にはこんな街が五万とあります!こんな田舎街にまでこんな立派な建物が建つほどなので…さぞかし当時は好景気に沸いたんだろうなぁ~!と思いつつ…ある日ふと気が付いたのはこれらの建物がすべてが1800年代後半から1900年代前半のものということ!ちょうどイギリスを抜いて工業生産世界一を達成した時期と重なります!
やがてヨーロッパで第一次世界大戦 (1914年 - 1918年)が始まると…荒廃したヨーロッパに替わって軍事物資から食料品/日用品まで全てを供給することで、この繁栄はピークを迎えますが…1929年には大恐慌が発生して終焉を迎えます!
この繁栄を謳歌した時代に取られたのが保護貿易政策で、話は南北戦争 (1861年 - 1865年)に遡ります!当時北部は産業革命を迎えて工業化が進んだが、南部は綿花生産を主産業としていました!こんな中で北部工業地帯は、自国産業保護を訴えて関税をかけるなどの保護貿易を求め、一方で南部農業地帯は自由に綿花を輸出したいため、自由貿易と関税撤廃を求めたのがそもそも骨肉の争いの原因でした!一年近い内戦の後北軍は辛くも勝利を収めて、その後大恐慌まで保護貿易政策が継続されます!
トランプはこの時代の政策に戻って偉大なアメリカを取り戻すと言って多くの支持を集めているのです!USはニューヨークやロスアンジェルスのような大都会ばかりと思ったら大間違い!99%ど田舎です!今でも何処に行っても100年以上前の建物がそのまま残って時が止まったように錆びれた田舎街を見るにつけ…良い悪いは別にしてトランプが庶民から支持を多くの集めるのは素直に納得できます!それにしても大統領が変わるだけでここまでドラスティックに政策が変わるとはすごい国ですねぇ〜!?