Temu(テム)の釣具!

次の釣行は何時にしようかとお天気サイトをチェックしてると現れるようになった中国ネット通販Temu(テム)の広告!ありとあらゆるバッタもんっぽい商品が信じられないくらいの激安で売られています!中には気になる釣具も格安とあって一度買ってみることにしました!
1.ウキパラソル 719円
何度もウキを流してしまって…かねてより買っておかねばと思っていたウキパラソル!他の商品と比べるとそれほど激安ではありませんが…よく飛ぶおもり付きが安価なので買ってみることに!

2.竿トップカバー 404円
1.5号竿のトップカバーの糸通しの部分が折れてしまったので次はこれを!これは完全に富士工業のトップカバーのパクリです!

3.サドル 505円
最後はメルカリで物色中だったけつの痛くならない代替のサドル!なかなかいい出物が無く…いまだ解決せずで…こちらはセラロイヤルのパクリ商品!デザインはセラロイヤルのre.medにそっくりで…形状/プロフィールが微妙に異なる商品ですが…とにかく激安!形状/プロフィールを見る限り今のサドルより良さそうなので…あまりの安さにダメもとで購入してみることにしました!

3点で締めて1,628円!支払いはクレジットカードが使えるのですが…さすがにセキュリティが心配なのでコンビニ支払いを選択!入力したクレジットカードが偽造されて悪用されたなんて話も聞きますからね!
さて?どんな商品が届きますかね?
でもどうしてこんなバッタもんが多数生まれるのか?そこは今や世界の工場と化した中国!今釣具のほとんどは国内メーカから生産委託された中国のメーカーで生産されているのが当たり前の時代!中国メーカーは発注元からの支給される図面やサンプルを基にして、現地で量産に必要な金型を製作して、生産した製品を発注元に納入します!ここまでが通常の取引きになりますが…
造った金型は発注元の資産となり勝手に他の商品への転用は禁止する契約になっているはずですが…生産に必要な金型を含めた情報はすべて持っていますので…造ろうと思えばいくらでも造れます!ということで中には発注元からの注文分を生産する際に余分に造って余った分を安く売りさばいて儲けているんです!典型的なのが...これ!どう見ても第一精工の’バッカン受三郎’とうり二つというか…同じ商品が格安で販売されています!

サドルのように模造品/正規外品のそしりを避けるために...デザインなどを微妙に変えているものもあります!今だ何でもありの世界です!
でもいくら人件費が安いからといっても…中国から発送する送料を含めてこの価格で販売できるのはどう考えても安すぎて儲けは出ないと思われるものも多数出品されているんですが…そこには別の理由があります!

それは異常な’人民元’の通貨安にあります!人民元は市場での需給に応じて自由に価格が決まる変動相場制の米ドル、日本円などと違って、中国人民銀行(中央銀行)が管理変動相場制を導入しています。毎朝、取引のベースとなる「基準値」を公表し、1日当たりの変動率を制限して、急変時には窓口指導や取引規制など様々な介入を行って…輸出に有利な大幅な人民元安に誘導されています!マネタリーベース(通貨発行量)から自動的に決まる理論レートに対して5倍以上の人民元安に振れているとも言われています!ということは中国国内で異常に安く出来ているわけではなくて…輸出することによって相対的な価格が大幅に安くなっているだけなんです!仮に相手国と同じコストで造ったとしても輸出したら1/5の価格になるのですから…こんなレートで輸出されたら...輸出された方はたまりません!これが中国のデフレ輸出と言われるゆえんです!
確かにアンフェアに見える通貨安ですが…これは日本がかつて高度成長時代にたどった道筋と同じです!日本はその後プラザ合意で大幅な通貨切り上げを余儀なくされて失われた30年に突入していくわけなんですが…中国も世界第2の経済大国にのし上がって…今トランプ大統領が中国に対して泥沼の関税合戦を仕掛けています!この最終的な狙いはこの為替の正常化=大幅な人民元の切り上げにあるものと思われます!さて?この先はどうなるんですかねぇ~!?